修行よもやま

ぴりりが、吹き抜ける

written by: るるべ

― カカオのちから / 西五番街通り編 ―

旅先の安曇野で、すりたての生わさびをこわごわ口にした時、初夏のすいかにお塩をはらりと降らせた時、デミグラスソースの仕上げに黒コショウを思い切って効かせた時。甘さは、そう、確かに奥から迫ってきました。カカオのちからを引き出す為に、ギリギリのところでスパイスを忍ばせ(つつ、酔わせ)る、勘の鋭ーいショコラティエがいます。

世界に10店舗ある直営店のうち、その1店は日本の銀座にあります。有楽町・日比谷方面から晴海通りを進み、途中を右に折れた西五番街通りにひっそりと、そのチョコレート色のビルは建っています。たたずみ具合は「ひっそり」なんですけど、だいたいは入店制限によってお店の前には列が作られています。通りかかることはあっても、ゆっくりと入店するチャンスはそう何度もないのでした。

しとしとしと…。

午後から雨が降り出す平日、そして有楽町にいるわたし。
むむ、これはいけるやも知れませぬ。
ぱしゃぱしゃぱしゃ…。
もうすぐ着くぞっ。今日はカフェでゆっくりしようかなー。
あ、誰も並んでない。さすが雨降り平日。
んん!?入り口ガラス戸に張り紙がっ。入店終了なのっ?

「本日のカフェデザートメニューは予定数量に達しましたので終了しました。ご提供できるメニューについては係員までお尋ね下さい」

あー、びっくりした。お店にチョコはあるのね。ではではお邪魔しまーす。

日によって若干の品揃えの違いはありますが、いつも適度なボリュームのディスプレイ。
量り売りの分量のわがままにも、てきぱき応えてくださる店員の皆さん。
単に「良く売れてるものどれ?」で決めようとする仕事帰りの背広族にも、スムーズな応対でギフトを作っていました。

今回試したお味のご紹介です。

●大きなチョコを割って好きな量をお買い上げタイプ。

《プラク ノワゼット フォンダン》

やっぱ、うまいなー、いえ、美味しゅうございます。こちらはヘーゼルナッツがごろごろ入った板状チョコです。フォンダンは少し苦めのブラックに近いタイプ。ほとんど甘さはなくてあっさりかな。後味に深いコクが走る私のお気に入りです。ナッツがしっかり入ってて甘すぎないのは、何だか懐かしい気がする止まらない味なの。

《プラク ノワゼット レ》

「レ」(カフェオレのレ)というだけあって、ミルクチョコです。上記のフォンダンの柔らかい甘みをプラスタイプ。こんな滑らかなのをいつも食べてたら、普通のナッツ入りミルクチョコが物足りなく感じちゃうかもね。

《クルースティラン フォンダン》

この「さくっ、しゃりっ」って食感がたまりません。香ばしいアーモンドが蜂蜜と仲良し。私はこのクルースティランって、チョコというよりはハニー風味のナッツを味わっている感じ。ただ口いっぱいに広がるほんのりのビターチョコの風味は、もちろん上質です。はい。

●個々のテーマにそった形のプラリネ。

《マンジャリ》

そもそも「プラリネ」というのは、ヘーゼルナッツやアーモンド主体のペーストに、カカオバターや特別なフレーバーを加えた粒チョコレートのフィリング(中身)のこと。よってここでいう「プラリネ」は、クリーム状の個性あるペーストチョコにクーベルチュールがコーティングしてある、層になったちょいと凝った小粒チョコです。「マンジャリ」は複数のカカオ種を合わせて、シンプルなダーク加減をかもし出しています。苦め好きな私には嬉しい一品。このチョコにだけ、上部にカカオの絵が施されていておしゃれ。

《パレカネル》

淡いシナモン風味って結構クセになる。シナモンアップルパイとか、パウダーのせたカプチーノとか。「パレカネル」は、ほわんとシナモンが広がるミルクタイプのチョコ。ダージリンティーとご一緒に頂いたら気持ちもほわんとしそう。

《ピエール マルコリーニ》

はい、今回もあなたが一等賞です。ひとくち頂くとですね、風が吹くんですよ、風が。ビュービュー、ゴーゴー、…?、違うなぁ。口蓋をらせん状に抜けて、頭上に吹き抜けていく柔らかな風。ざわっ、ひゅるりっ。72%カカオのあまにがさは、まさにマジックです。溶けゆくのが惜しまれる絶妙なバランス。主張があってもしつこくないので、みーんなにオススメです。

帰りに2Fのカフェにも寄りました(やっぱりね)。

4〜10月限定の『シンプル コールド チョコレート』なるものを注文しました。ごくごく飲むひんやりチョコを想像してたら、お出ましになったのは、スプーンが添えられグラスに盛られたふんわりショコラでした。ぱくりのごくん…。ま、当然ではあるんですけど(それぞれのメニューはピエール氏の厳密なレシピで作られています。ちなみにカフェがあるのは世界で銀座店ただひとつ)

とにかく倒れそう
憧れのチョコパフェ!
¥1,600なり

とにかく幸せな味覚に倒れそうなくらい。アイスのように冷えすぎず、シェイクのようなとろり感ではなく、ドリンクのようにさらりと飲むものでもない。泡の一歩手前、ふわふわすっきりアイスをスプーンですくって食べる、といった感じでしょうか。あー、おかわりしたかったよー。

それから、いつも売り切れているデザートメニュー、『マルコリーニ チョコレートパフェ』をいつか食してみたいと願っています。友人に聞くところによると、「それぞれのアイスが違う美味しさ。チョコアイスはちょっとスパイシーで面白いよ」だって。あー、いつの日か。

コーヒーや紅茶、ワインやシャンパンにはチョコレートが1つサービス。サンドイッチには飲み物がついています。カカオに抱かれて至福の時を是非どうぞ。


― お稽古ざんまい / かつぜつで小顔!講座 5 ―

時折、想像の世界に浸ったり、または何も考えずに、ぽやーんとしていることがあります。←時折です、たまにですよ。ま、そんな時は口が中途半端に開いていたりする訳で。そこで急に呼び止められてもテキパキ話せるかと言うと、ちょっとエンジンがかかるのに時間がかかったりします。上と下の唇をきちんと合わせなければ出ない音、マ行の練習をしてみましょう。…わたし、結構苦手です。

紅葉 桃色っぽい紅葉
もぐもぐ芋を食べては紅葉
もりもり元気を出して山登り
万歩計 まめに見るのもめまぐるし
めくるめく毎日 文句の思い
寒い淋しい 帰りの山道
目に耳に胸にこみあげて 誰かに申すも
馬の耳に念仏 寝耳に水

かもめ 波のまにまにかもめ
みずみずしい舞を舞うかもめ
南の海 もっともっと真南
ミュンヘンにたどり着くのは明日
いえ 明後日 明々後日
雨にもめげず 見向きもせずに
まんまる太陽 森の向こうにもしや
ミューズの楽の音を聞く思い

マ行に( )をつけてみました。ちょっとオーバーに意識してね。

(もみ)じ (もも)いろっぽい(もみ)じ
(も)ぐ(も)ぐ い(も)をたべては(もみ)じ
(も)り(も)りげんきをだしてや(まの)ぼり
(ま)んぽけい (まめ)に(み)るの(もめま)ぐるし
(め)くる(め)く(ま)いにち (も)んくのお(も)い
さ(む)いさ(み)しい かえりのや(まみ)ち
(め)に(みみ)に(む)ねにこ(み)あげて だれかに(も)うす(も)
う(ま)の(みみ)にねんぶつ ね(みみ)に(み)ず

か(もめ) な(み)の(ま)に(ま)にか(もめ)
(み)ず(み)ずしい(ま)いを(ま)うか(もめ)
(み)な(み)のう(み) (も)っと(も)っと(まみ)な(み)
(ミ)ュンヘンにたどりつくのは(み)ょうにち
いえ (み)ょうごにち (み)ょう(み)ょうごにち
あ(め)にも(め)げず (みむ)き(も)せずに
(ま)ん(ま)るたいよう (も)りの(む)こうに(も)しや
(ミ)ューズのがくのねをきくお(も)い

上下の唇を合わせる時は、あひるさんの口…まではいかなくても、こういう練習の時はしっかり「むっ」って感じで閉じたところから次の音を発してみて下さいな。文章の中で語句がぴりりと締まりますよ。

― 予告 ―

もうバレンタイン商戦は始まっています。
ここでしか買えない秀逸な味、また手造り派にはここのチョコなら上手く溶かせるかも?
なーんていう「冬のとっておき」を選んでおきます。

(2003/10/28)

RELEVE (るるべ)

るるべうさぎ

レオタードの趣味が悪い?そう?脚はもっとあがるからねっ。

『RELEVE』はフランス語で「高く持ち上げる」の意。ダンス用語では爪先立ちで全身のバランスを保つことなの。この状態から、まわりもの(回転)など多くの振りが生まれるのよ。でも『PLIE(プリエ…かがむ動き)』をしっかりやらねば、『ルルベ』に芯は通りませぬ!身長はもう157cmより高くならないけど、これからも私なりの世界を広げてゆけるかしら、って…そんな名前。

本籍:大分  血液:B  愛読書:TARZAN  座右の銘:いつも心に青空を。
思考の傾向:物事を俳句にして片付ける。なにかと画数を数える。

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